思いやり溢れる幼稚園

  今日は、チビスケが通う予定の幼稚園に遊びに行った。
  この幼稚園はモンテッソーリ教育を取り入れている。
  前回初めて見学に行ってから、久々の幼稚園であるが・・・。


  
  チビスケは、恥ずかしがって
  私にくっついて離れない。
  しかたないので
  チビスケが状況に慣れるまで抱っこ。




  抱っこのまま教室に入ると
  一人の女の子がやってきた。



    女の子   「おはよう。何歳?」

    チビスケ  「・・・・」

    私     「おはよう。3歳」

    女の子   「3歳かぁ。私は5歳やで。こっちにおいでぇ。」



  と、彼女が遊んでいたテーブルまで連れていってくれる。


    女の子   「何したい?」

    チビスケ  「・・・・」

    女の子   「これやろっか?」


  と、マトリョ−ショカを取り出す。
    


  マトリョーショカはチビスケの大好きなおもちゃ。
  一番小さい人形を赤ちゃんだと言ってよく遊んでいた。
  



  チビスケの目が光る。
  しかし、依然抱っこのまま。
  女の子が遊ぶのをジッと眺める。
  

  気が付くと、周りに沢山の園児がやってきて
  色んな教具を出して、遊びだしていた。
  チビスケはジッとみつめる。


  その間、何人もの園児達が
  チビスケを優しく誘ってくれた。
  でも、チビスケがまだ馴染めない事がわかると
  自分達の遊びに戻る。
  それをチビスケがジッと眺める。
  そんな事が繰り返されるうち
  チビスケはもう一つの
  マトリョーショカを取り出し遊びだす。
     

  
  マトリョーショカにも遊び飽きた頃
  チビスケはお外に行きたいと言う。
  



  園庭に出てもやはりまた
  私から離れないチビスケ。
  今度は男の子がやってきた。


     男の子  「何歳?」

     チビスケ 「・・・・」

     私    「3歳」 

     男の子  「俺は5歳やで。これできるか?」


  と男の子は遊具で遊ぶ。
  チビスケはジッと眺めている。
  またまた、チビスケの周りに子供達が集まってきた。




  皆同じようにチビスケに質問し
  「これできるか?」とか「これは何何やで」
  とやって見せ教えてくれる。
  チビスケはただ黙って眺めるだけ。 



  暫らくして、男の子達は教室に行った。
  一人の男の子がチビスケの所に戻ってくる。
  手に何やら持って・・・。  
  そして、チビスケに黙って手に持っていた遊具を差し出し
  再び教室に走って行った。




  とっても嬉しかった。
  子供たちの間に暖かい思いやりの空気が流れている。




  チビスケはさっき男の子が差し出してくれた遊具を使って
  ようやく私から離れ砂遊びを始める。。。
  
 





  園庭の端で喧嘩が始まった。
  先生はその喧嘩を傍で眺めている。
  止めもしなければ、注意もしない。
  そして、子供たちが一人の子を応援する。


    「○○君がんばれ!○○君がんばれ!」


  皆、その喧嘩の勝敗を見守っている。
  勝負がつき、また何事もなかったかのように
  仲良く遊びだす二人。
  



  驚いた。
  『兄弟喧嘩は虫も食わぬ』という通り
  我が家でも兄弟喧嘩は静観している私であるが、
  幼稚園で、もしお友達と喧嘩が始まると 
  ついつい口出ししているであろう。。。
  



  ふと、以前読んだ、一冊の絵本のことを思い出した。

けんかのきもち (からだとこころのえほん)

けんかのきもち (からだとこころのえほん)


   『けんかは素手でやる』
   『けんかをすると前よりもっと仲良くなる』


  この言葉を思い出していた。





  ■今日感じた事■
   ・子供たちの思いやりの心は
    この縦割り編成の異年齢の子供同士の
    交わりの中から生まれるのかもしれない。
    年長児さんによくお世話してもらった子は
    自分が年長児になった時、思いやり深く
    小さい子のお世話を上手にできるのかもしれない。 


   ・先生は子供の活動を尊重しておられる。  
    創造するのは子供達自身であるから
    その子供の仕事を邪魔したり干渉したりはされない。
    一番に環境に心を配られている様子が見られ
    子供の心に添った接し方をされている。




 どうやらチビスケもこの園を気に入ったようだ。。。